
肺炎予防について
- 肺炎が原因で亡くなる方の割合は高齢になるほど多くなります。下図は平成14年の肺炎による死亡者数を人口10万対で表したものです。肺炎は死亡原因の第4位を占め、死亡者のほとんどが高齢者で、70歳以上でその90%にもなります。肺炎の原因としては、細菌・ウイルス・マイコプラズマ・真菌などがありますが、高齢者の市中肺炎(入院・入所などの環境ではなく、家庭など一般環境で発症する肺炎)ではその多くを肺炎球菌などによる細菌性肺炎が占めます。
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- 肺炎球菌性肺炎は抗生物質で治療を行いますが、近年抗生物質の効きにくい薬剤耐性肺炎球菌が増加し問題となっています。
- 海外の調査によると、肺炎球菌ワクチンにより肺炎球菌性疾患(肺炎・気管支炎・副鼻腔炎・髄膜炎など)の47%~81%が予防できる事が示されています。 また、慢性閉塞性肺疾患患者に対する、インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンの肺炎入院率減少効果の調査によると、インフルエンザ流行期にインフルエンザワクチンで54%、肺炎球菌ワクチンで39%減少し、インフルエンザ非流行期にはインフルエンザワクチンで7%、肺炎球菌ワクチンで45%減少しています。さらに両ワクチンの併用により入院率が63%、死亡率が81%低下したという報告もあります。(肺炎ワクチン研究会より)
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副反応(副作用)について
- 副反応として一番多く見られるのは、接種部位の掻痒感、発赤、腫脹、疼痛および軽度発熱、関節痛、筋肉痛などです。これらは接種者の2~10%に見られますが、接種後2~3日で消失する軽いものです。再接種は強い副反応が出るといわれており、日本では認められていません。
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